
2021.10.18 updated
2021.10.18 updated
エアコンには大きく分けて「家庭用」と「業務用」の2種類があり、このうち家電リサイクルの対象となるのは「家庭用エアコン」です。これは、一般消費者の方がご家庭で使用するものとして製造・販売されたエアコンです。
ただし家庭用エアコンは、必ずしもご家庭にばかり設置されているとは限りません。
会社の事務所や店舗、学校、ホテルなどにも設置されている場合があり、使用場所にかかわらず、家庭用エアコンは家電リサイクルの対象になります。また逆に「業務用」のエアコンは、ご家庭で使用されていても家電リサイクルの対象にはなりません。
なお室内機の設置方法によっては、家庭用であっても家電リサイクルの対象外となるものがあります。
家電リサイクルの対象となるものとそれ以外のものの大まかな区別は下の図のとおりですが、もし判断がつかない場合はメーカーや家電リサイクル券センターのコールセンターにお尋ねください。
家電リサイクル券センターコールセンター:0120-319-640
家庭用エアコンを処分する際は、購入や買替えをした販売店等に「家電リサイクルでの処分をお願いします。」と伝えて、必ず『家電リサイクル券の控え』を受け取ってください(リユースする場合を除く)。
ご存知のとおりエアコンには地球温暖化につながる温室効果ガスであるフロンが充填されています。
そして家電リサイクル工場では、エアコンから1台当たり平均して656g(2020年度実績※1)のフロンが、全量漏れることなく適正に回収されています。家庭用エアコンに使用されているフロンは二酸化炭素(CO₂)の約2千倍の温室効果があると言われており、エアコン1台当たり約1.3トンのCO₂が充填されていることになります。
ところが残念なことに家電リサイクル以外のルートでエアコンが処分されている場合があり、このフロンの適正回収が保証されていないため、私たちの知らないところでフロンが大気中に放出されている、というのが実態です。
ちなみにこの1.3トンのCO₂は、なんと杉の木約93本が1年間に吸収する量(杉の木1本当たり約14kg※2)に相当します。
それ以外にも不法投棄されたり、金属資源のみ回収され、プラスチックはリサイクル等の活用がされないなど、環境保全や資源の有効利用の面からも問題が生じる可能性があります。
※不法投棄されたエアコンの実例
※1 出典:フロン回収実績(一般財団法人家電製品協会)
※2 出典:「地球温暖化対策のための緑の吸収源対策」(環境省/ 林野庁)
家庭用エアコンは推計で年間700万台前後処分されていますが、そのうち家電リサイクルに出されたものは約半分の360万台前後に過ぎません。わが国は、2030年度に2013年度比でCO₂を46%削減しようという野心的な目標を掲げています。
その取組の一環として、エアコンの家電リサイクルに出される台数を増やし、適切にフロンを回収・処理することで113万トン相当のCO₂排出の削減※を行おうとしています。エアコンを家電リサイクルに出すことが、地球の温暖化防止につながっていきます。
※出典:中央環境審議会地球環境部会中長期の気候変動対策検討小委員会・産業構造審議会産業技術環境分科会地球環境小委員会地球温暖化対策検討ワーキング合同会合 第9回(2021年8月4日開催)配布資料
家電製品協会でもポスターを作成して、エアコンの適正なリサイクルに向けた周知活動を行っています。